Nobuは5年前に子供と一緒に織物のクラスに参加し、その体験が今回の初エキジビションへと発展しました。彼女自身、小学生の頃から美術館やギャラリーを頻繁に訪れ、エゴンシーレやクリムト、ゴーギャンなどの作品に憧れと夢を見るような少女でしたが、就職、結婚、出産と多忙な日々に追われ、長年アートからは離れた生活を送っていました。しかし5年前、織り機の前に座り無心になったとき、自分の心がどこへでも自由に飛んでいけることに気づき、心の奥底に押し込まれていたアートへの情熱が再びよみがえってきたといいます。そして昨年、大学時代の仲間でありアートに関して多大な影響を受けた葉栄司氏と再会し、ビジネスマンとして活躍しながらもアーティストであり続けようとしている彼の姿勢に強く触発され、母であり妻でありつつ、アーティストとして作品の制作にエネルギーを注ぐ決意をもって、今回のエキジビションに臨みました。
また、NobuはCRSにてACIMを学び、瞑想にも参加しています。
彼女は、横糸を入れるためのシャトルという道具を用いず、指だけで色や太さや素材の違う糸を複雑に織り込んでいきます。糸の間隔や織り込む量を自在に変えることで、まるで絵の具を塗り重ねたかのような複雑な色合いや質感を出しています。今回の作品には鳥の羽が織り込まれたものもあり、そこからは天使が奏でるハープの音色が聞こえてきそうです。