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「Change Your Mind, Change the World」トーク with レ・リ・ヘイスリップ
Change Your Mind, Change the World
トーク with レ・リ・ヘイスリップ (オリバー・ストーン『天と地』モデル&原作者)
イントロダクション:香咲弥須子
10月4日(日)トーク:正午~ 2:00 PM
レセプション:2:00 PM ~ 3:00 PM
会場:CRS / 住所:123 4th Ave, 2nd Fl
ドネーション(サジェステッド:$25)
このたび、CRS (Center for Remembering & Sharing)では、レ・リ・ヘイスリップ ———ミラクルワーカー、平和国際大使、この世界で最も重要な私たちのお手本と言える女性———をご紹介いたします。
レ・リ・ヘイスリップ著、 When Heaven and Earth Changed Places、Child of War、Woman of Peaceの2作は、オリバー・ストーン監督のベトナム三部作のうちのひとつ、『天と地』として映画化されました。
それは、彼女の痛ましい自叙伝であり、ベトナム戦争での悲惨な幼年期からアメリカでの新しい生活を最後に勝ち取るまでの物語です。
戦火を文字通り奇跡的に生き延び、アメリカに “逃れた” 彼女は、そのアメリカでも数々の苦難を背負いますが、戦争がベトナムにもたらした数々の痛みを癒したいという情熱を貫き、East Meets West (と後のGlobal Village Foundation)を設立し、この30年間で、病院、孤児院、大学、学校、クラスルーム、図書館と研修のためのワークショップなどをベトナム各所に創設しました。
レ・リは、どのように、これほどの事業を成し遂げたのでしょう?
わずかな教育しか受けておらず、2度も夫に先立たれたシングルマザーであり、掃除婦として生計をたて、社会に影響力のある家族も持っていなかった彼女は、 彼女自身の心の持ちかたを変えることによって、世界を変えたのです。
彼女は彼女のトラウマを受け入れ、彼女の置かれた方向を認めることで成長し前進して、故郷の農村での少女期には想像もできなかった貢献を世界にもたらしたのです。
そして、彼女の経験を、あますところなく綴り、本にしたことで、彼女の旅路は、世界中の変化、癒しの導火線を引くことになりました。
彼女は自分自身を限定せず、自らの可能性に制限を与えなかったのです。
私たちを分離させた恐れや不信といった心の壁を打ち破ることが、私ができる唯一のことなら、“私のスピリットを私たちの心の再統合のために、と私は願いました” —レ・リ・ヘイスリップ
『彼女の物語に耳を傾け、彼女の情熱を分かち合い、彼女が作った足跡を追って、さらに奇跡を起こしましょう。』『もしわたしたちが、彼女のように世界を捉えることができたら、彼女のように鮮やかに、わたしたちも世界を変えることができるはず』
そんな思いで、CRSは、このイベントを開催いたします。
みなさまのお越しを心より、お待ちしております。
講演会オープニングは、レ・リとすでに親交のある香咲弥須子がつとめます。
トークの後は、スナックとお飲み物をご用意して、レセプションを予定しています。
レ・リ・ヘイスリップ
「1970年、わたしは地獄と化していた祖国から、天国たらんことを期待をこめて祈っていたアメリカへと自分を運んできてくれたパンナム機からおりたった。そのときわたしは二十、それぞれに父親の違う二人の息子の母親だった。さして英語もしゃべれず、立ち居振舞いや礼儀作法も、故郷の農村やサイゴンの街角では通用しても、新しい住処となるはずのサンディエゴ郊外での生活にはおよそそぐわないものだった。アメリカのその町は、ベトナムの田舎娘にとっては月の裏よりもまだ遠い未知の世界だった。
わたしが生まれ育った環境は、アメリカの隣人たちのものとはまるで違っていた。わたしは十二になるまでに、二人の兄と数えきれないほどのおじ、おば、そしていとこたちを戦争で亡くしていた。十五になる頃には、わたし自身戦いを経験し、南ベトナム共和国軍に捕らえられて、拷問で死ぬほど痛めつけられ、ベトコンに強姦された。十六のときには、すでに未婚の母になり、ダナンの闇市で商売をして家族を養っていた。十九になる頃には、わたしをベトコンの追及の手から守るために、父親が自殺し、わたしは “敵国人(デイ・クオツク・ミ)” であるアメリカの民間人、建築技師をしていた中年のエド・マンローと結婚した。彼がわたしと子供たちを戦火から救いだしてくれるのではないかと、わらにもすがる思いだったのだ。」
(『天と地 アメリカ編<上>レ・リ・ヘイスリップより』
1986年、レ・リは、念願の帰国を果たし、戦争の後遺症で貧困と病気が蔓延する“失われた祖国”を目の当たりにしました。
最初に彼女がしたのは、かつてベトナムで戦ったアメリカの軍人をベトナムに連れていき、ベトナムの村人と共にボランティアとして働くグループを作り、破壊された農村の再建することでした。
彼女は、二つに分断された心、お互いの憎しみ、闘争心を、ひとつの、平和を目指す心へと導いたのです。
1995年、アメリカは、ベトナムとの国交を回復しましたが、レ・リの活動が、そのためにどれほど貢献したか、計り知れません。
2000年には、レ・リは戦後初めてのアメリカ大統領のベトナムへの訪問として歴史的な出来事、クリントン大統領のこの訪問に同行しました。